2026-08-06
ボートレース(競艇)の1コース勝率を24会場で比較|自社DB実測データで解説
ボートレース24会場の1コース(1号艇)勝率を自社DB実測データで徹底比較。徳山62.7%〜戸田43.1%の差が生まれる理由を水面特性とともに解説します。
この記事のポイント
- ✓自社データベース(2025年7月22日〜2026年7月21日、各会場約1,900〜2,500レース・合計54,372レース)で24会場の1コース勝率を比較すると、最高は徳山(徳山競艇場)62.7%、最低は戸田(戸田競艇場)43.1%で19.6ポイントの差があった。
- ✓上位は徳山・大村・下関など水面が穏やかな会場や湾内型の会場が占め、下位は戸田・平和島・江戸川など河川・都市型の会場に集中する傾向が見られた。理論と実測が一致しない会場もあり、単純な水面環境だけでは説明しきれない要因があることも合わせて解説する。
- ✓1コース勝率が55%を下回る会場では差し・まくり差しが決まりやすく、3連複の組み合わせにイン以外を加える判断が有効な局面がある。
24会場 1コース1着率ランキング(自社DB実測)
KONKYOボートラボ自社DB実測値(2025年7月22日〜2026年7月21日、合計54,372レース)。最高の徳山62.7%から最低の戸田43.1%まで19.6ptの差があります。
ボートレースの予想で「どの会場を選ぶか」は、意外と見落とされがちな視点です。同じ1号艇でも、会場によって勝率に20ポイント近い差があることをご存知でしょうか。
KONKYOボートラボが保有する自社データベース(集計期間:2025年7月22日〜2026年7月21日)をもとに、24会場すべての1コース勝率を実測値で比較しました。会場ごとの水面特性や風の影響と合わせて読むことで、「この会場ならインから入りやすい」「ここはアウトが巻き返せる」という予想の軸が見えてきます。
1コース勝率とは何か・なぜ会場で差が出るのか
1コース勝率とは、レーススタート時に最内コース(1コース)を走った選手が1着でゴールした割合のことです。ボートレースでは枠番(1〜6号艇)と実際に走るコース(進入)が異なる場合もありますが、ここでは「1コースを走った艇の1着率」を指します。
全国平均は年間を通じておおむね55%前後で推移しており、コース競技の中でも圧倒的なインコース有利が統計上も裏付けられています。
では、なぜ会場によってこれほど差が出るのでしょうか。主な要因として次の3点が挙げられますが、後述するとおり、これらの理論だけでは説明しきれない会場もあります。
① 水面の穏やかさ(波・うねり) スタートタイミングそのものへの影響が大きいのは主に風で、波やうねり自体の影響は限定的です。ただし水面が荒れると、選手はターンでレバーを慎重に落とし、安全運転を優先する傾向があります。その分、一か八かでまくってくる艇に交わされるリスクが高まり、結果としてインの優位性が薄れやすくなります。穏やかな水面ほど、この「攻めてくる艇に足をすくわれるリスク」が小さく、インの有利さがより際立ちやすくなります。
② コース幅と第1ターンマークまでの距離 第1ターンマークまでの助走距離が短いほど、外の艇が差し込む時間がなくなり、理論上はインが早めにターンできる分だけ有利になりやすいとされています。ただし、これは他の要因(潮流・スタート隊形・選手層など)と組み合わさって初めて効いてくる要素で、コース幅だけで単純に順位が決まるわけではありません(具体例は後述の戸田の項で解説します)。
③ 潮流・川の流れ 河川や汽水域では潮の干満で流れが変わります。流れが強いと外側の艇が流される場合があり、1コースが踏ん張りやすくなる局面もありますが、逆に差しが刺さりやすくなる状況も起こります。江戸川や戸田が典型例です。
24会場の1コース勝率ランキング(自社DB実測値)
集計条件:2025年7月22日〜2026年7月21日(約1年間)、各会場約1,900〜2,500レース(24会場合計54,372レース) データ出典:KONKYOボートラボ自社データベース(boatrace.jpより収集、進入コース基準で集計)
| 順位 | 会場 | 1コース勝率 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ボートレース徳山(徳山競艇場) | 62.7% | 周防灘沿い・季節風はあるが安定して高水準 |
| 2位 | ボートレース大村(大村競艇場) | 61.5% | 湾内封鎖型・波なし |
| 3位 | ボートレース下関(下関競艇場) | 61.2% | 関門海峡・潮流複雑だが平均では高め |
| 4位 | ボートレース尼崎(尼崎競艇場) | 59.8% | 防波堤に囲まれた穏やか水面 |
| 5位 | ボートレース芦屋(芦屋競艇場) | 59.8% | 響灘沿い・横風影響はあるが上位 |
| 6位 | ボートレース蒲郡(蒲郡競艇場) | 58.2% | 三河湾内・うねり少 |
| 7位 | ボートレース若松(若松競艇場) | 58.1% | 洞海湾・横風や荒水面の評判に反し実測は上位 |
| 8位 | ボートレース常滑(常滑競艇場) | 57.9% | 名古屋港沿岸・風は出やすい |
| 9位 | ボートレース津(津競艇場) | 57.4% | 伊勢湾奥・比較的穏やか |
| 10位 | ボートレース福岡(福岡競艇場) | 57.3% | 博多湾内・比較的安定 |
| 11位 | ボートレース住之江(住之江競艇場) | 57.2% | 大阪湾に近い内港型 |
| 12位 | ボートレース宮島(宮島競艇場) | 56.9% | 瀬戸内海・潮流あり |
| 13位 | ボートレース児島(児島競艇場) | 56.1% | 瀬戸内・干満差あり |
| 14位 | ボートレース唐津(唐津競艇場) | 55.7% | 玄界灘寄り・横風多め |
| 15位 | ボートレース丸亀(丸亀競艇場) | 55.7% | 燧灘・外洋の影響あり |
| 16位 | ボートレース多摩川(多摩川競艇場) | 54.4% | 川幅が広く比較的直線的(詳細は後述) |
| 17位 | ボートレース浜名湖(浜名湖競艇場) | 54.1% | 汽水湖・干満あるが穏やか |
| 18位 | ボートレースびわこ(びわこ競艇場) | 53.4% | 琵琶湖・季節性の強風 |
| 19位 | ボートレース三国(三国競艇場) | 51.6% | 九頭竜川河口・波荒め |
| 20位 | ボートレース桐生(桐生競艇場) | 49.4% | 内陸型・山風が影響 |
| 21位 | ボートレース鳴門(鳴門競艇場) | 48.2% | 潮流が激しい時期あり |
| 22位 | ボートレース江戸川(江戸川競艇場) | 46.8% | 河川・潮流・差しが決まりやすい |
| 23位 | ボートレース平和島(平和島競艇場) | 45.8% | 東京湾・都市型プール |
| 24位 | ボートレース戸田(戸田競艇場) | 43.1% | 荒川沿い・コース幅は狭いが実測は全国最低(詳細は後述) |
24会場平均:55.2%
最高の徳山(62.7%)と最低の戸田(43.1%)では19.6ポイントの差があります。これは、同じボートレースという競技の中で、まったく異なる戦略が求められることを意味します。
上位5会場(徳山・大村・下関・尼崎・芦屋)の共通点
いずれも「湾内・内海に位置し、外洋からの強いうねりを直接受けにくい」立地が共通しています。徳山・大村は湾の奥に位置し風の影響を受けにくく、下関は潮流が複雑とされながらも平均的には高い数値になりました。芦屋のように「横風の影響がある」と評される会場でも上位に入るケースがあり、水面の穏やかさだけでは説明しきれない部分がある点には注意が必要です。
下位グループ(桐生・鳴門・江戸川・平和島・戸田)の共通点
内陸・河川・都市部の会場が中心です。桐生は山風、鳴門は潮流、江戸川は河川特有の流れがそれぞれインの踏ん張りを弱める方向に働きやすいと考えられます。戸田と平和島は後述のとおり、理論上はイン有利とされる条件を備えながら実測値が低く出ており、水面環境だけでは説明が難しい会場です。
1コース勝率が高い会場の特徴:水面・コース幅・潮の影響
1コース勝率が60%を超える会場には、共通する条件がいくつか見られます。
水面の静穏性 波がなければ、スタートラインでのタイミング調整がシビアにならない分、インコースが本来の有利さを発揮しやすくなります。なかでもボートレース多摩川(多摩川競艇場)は、ボートレース有識者の間で「日本一の静水面」と評されることが多い会場です。ただし、今回の実測値では多摩川は54.4%(24会場中16位)にとどまっており、評判ほど上位には入っていません。水面の静けさは1コース有利の一因ではあるものの、それだけで勝率が決まるわけではないことを示す例と言えます(季節別の変動幅については今回の集計対象外のため、今後の分析で検証予定です。会場の評判と実測順位には開催時期などによる変動要因も影響するため、今後複数年のデータで継続検証していきます)。
ターンマークまでの距離と幅員 各会場のコースレイアウトは公益財団法人ボートレース振興会の公式サイト(BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)で公開されていますが、ターンマークまでの助走距離が短いほど、外の艇が加速して差し込む余地が物理的に少なくなる、というのが一般的な理屈です。ただしこの理屈がそのまま数値に表れるとは限りません。次のセクションで解説する戸田は、その代表的な例です。
潮流の方向性 潮流がある場合、それがインコース側に向かう(背潮)か、インコースから逃げる向き(向潮)かで1コースの踏ん張り度が変わります。例えばボートレース下関(下関競艇場)は関門海峡の複雑な潮流が影響し、同じ会場でも潮汐によって傾向が変わりますが、年間を通じた平均では上位に入っています。会場の潮流情報は、場外券売場やレース直前の気象情報と合わせて確認すると、予想の精度を上げる手助けになります。
1コース勝率が低い会場でのレース予想の注意点
1コース勝率が55%を下回る会場(今回の集計では16位以下の9会場)では、インが必ずしも鉄板とはならないため、予想の視点をやや変える必要があります。
①「まくり差し」「差し」が入りやすい水面を意識する 桐生・三国・びわこなど風や波の影響を受けやすい会場では、2コース・3コースからの「差し」(前を走る艇の内側の隙間を突いて交わす決まり手)や「まくり差し」(外から一気に前へ出ながら、最後は内側へ切り込んで交わす決まり手)が決まるケースが増えます。インが先取りしても第2ターンマーク付近での逆転が起こりやすいため、3連複(1着・2着・3着を着順を問わず当てる舟券)の組み合わせにイン以外を入れる判断が合理的になる局面があります。
②ボートレース戸田(戸田競艇場)は理論と実測が食い違う「別ゲーム」 今回の実測値で24会場最低の43.1%を記録した戸田は、コース幅・助走距離がコンパクトで理論上はイン有利とされる条件を備えているにもかかわらず、実際には全国で最もインが決まりにくい会場でした。荒川沿いという立地の流れの影響や、選手のスタート隊形の傾向など、コース幅だけでは説明しきれない複合的な要因があると考えられます。1コースを軸にした普段の予想スタイルをそのまま持ち込むと、思わぬ外れが重なることがあります。戸田開催レースは「当地(戸田)での過去実績」を重視してチェックすることをおすすめします。
同様に、河川特有の潮流の影響を受ける江戸川(22位・46.8%)も、全国平均を大きく下回る会場の一つです。江戸川開催レースも「潮の状態(干潮・満潮)と当地(江戸川)での過去実績」を合わせて確認することをおすすめします。
③節の進行とともに選手が水面へ適応する 複数日開催(同一会場で数日間連続して行われるレース日程のことを「節」と呼びます)では、選手が水面に慣れてくるにつれて節の後半で1コースの成績が安定しやすいと一般に言われています。逆に初日は外コースの選手がスタートを合わせられず波乱が起きやすいとされる場合もあります。節の進行にともなう着順変化を把握しておくと、終盤戦の予想精度が上がることがあります。
まとめ
今回は自社DB実測データをもとに、ボートレース24会場の1コース勝率を比較しました。最高62.7%(徳山)から最低43.1%(戸田)まで、19.6ポイントの差があることが確認できます。
興味深いのは、水面の穏やかさやコース幅といった理論的な要因だけでは説明しきれない会場(多摩川・戸田・若松など)が複数存在する点です。「会場の評判」と「実測データ」の両方を照らし合わせることが、より精度の高い予想につながります。まずは自分がよく見る会場の数値から把握し、比較データを予想判断の参考にしてみてください。各会場の詳細な水面特性は、当サイトの会場攻略シリーズでも解説しています。
⚠️ ご利用にあたっての注意
本記事は分析情報の提供を目的としており、的中を保証するものではありません。舟券の購入は20歳以上の方に限ります。20歳未満の方の参加は法律で禁止されています。余裕資金の範囲内でお楽しみください。
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